為替介入上等だよ

今週は労働時間は、3連休明けからの火曜日・水曜日・木曜日の3日間で、また3連休という大変珍しい週でした。台風直撃で散々でしたが、経済動向の方もそれに劣らずの波乱でした。まずFRBが、3会合連続の0.75%の利上げを決定しました。いっそのこと100bp上げろやと思いましたが、大勢の予想どおりの利上げ幅となりました。明けて翌日の日銀の政策決定会合では、ノーサプライズのゼロ回答でここまでは予想通りでしたが、為替はここぞとばかりに145円台を突破してからの、為替介入で一気に140円台まで戻す場面もありました。一応当局に敬意を表して、ということなんでしょうが、徒労に終わるでしょう。金融緩和しておいて、ドル売り円買い介入とか全くわけがわかりません。日米の金融政策のスタンスの違いというファンダメンタルズを放置して、日銀と財務省が真逆の対応をという支離滅裂ぶり。夕方から日付が変わるくらいまで、為替から目が離せませんでした。140円切ったら、少しドル転しようと身構えていましたが、141~142円付近をうろうろするばかりで、そのチャンスはありませんでした。夏コミの頃から、正確に言えば、ジャクソンホール会議から季節も空気感も様変わりしました。アメリカの景気後退不可避、ソフトランディングはほぼ無理、ハードランディングやむなしの姿勢が鮮明になりました。あのとき、こうしていたら、と思うことはいろいろありますが、石の上にも三年の気持ちでインフレの鎮静化を待ちたいと思います。

 

聞けば、為替介入は1998年6月以来、24年ぶりだそうです。何のための変動相場制なんだという話です。自国通貨防衛のドル売りとか、どこの途上国だよ、という話です。伝家の宝刀をこんなに簡単に抜いていいのか。やるぞやるぞとちらつかせているうちが華です。日銀の政策スタンスが「少なくとも」黒田総裁退任までは不変な以上、結局は、アメリカの金利のピークがどこなのか。4%なのか、5%なのか。はたまた10%以上もあり得るのか。金利が横ばいになるその日がくれば、見える景色も変わっていることでしょう。