円高ですね

11月は一気に10円くらい円高が進み、140円を割り込んで、134~135円くらいで推移しています。私も大いに影響を受けました。アメリカの利上げペースに反応して、とか原油価格が落ち着いてきた、とか理由はいろいろ思いつきますが、よく分かりません。冬ボで懲りずにアメ株を買うつもりなので、そのときまで今のレートが維持されていることを祈るばかりです。

 

それはそうと、旅行割が延長とか、イベント割(映画料金の値引き)とか、もう完全に麻痺していますね。東電の値上げ申請幅は不明ながらも、原発一切なしの火力頼みですから、他の電力会社の動向をみるに30~40%くらいは上がるでしょう。防衛費の上積みはしゃーないとして、次期中期防40兆円超(5年で)の支出が確実視される一方、目立った歳出削減もなく、財源は相変わらずの国債頼みですからね。

 

ワールドカップで浮かれている場合じゃないだろ、と思うのですが、景気の悪い話をしたところで、煙たがられるだけですからね。為替介入を境に150円で反転したので、一息ついているように見えますが、年初から見ればまだまだ。

 

アメリカの雇用状況は、依然として逼迫しているようですし、労働参加率も低いままです。コロナで何十万人かお亡くなりになってしまったので、その分が結構痛いという話も聞きました。大手テック企業は派手に人員削減をしているみたいですが、ああいうところに勤めている人はかなりの高給取りですから、少なくとも失業したとしても、マクドナルドでレジ打ちはしないでしょうから、人手不足の解消には全然繋がらないわけです。それよりもはやりシニア層が株高で懐が温かくなって、早期リタイヤしてしまい、その後全然戻る気配もないのが大きいのかなあと感じます。

 

パウエル議長を始めFRBは、景気を意図的に減速させて、需要を冷ましインフレを抑制するということを一生懸命やっているわけですが、確かに住宅市場は金利の上昇で、だいぶ冷え込んだように見えますが、アメリカの個人消費は依然として旺盛で、雇用もほぼ完全雇用に近く、物価目標2%の達成は現実的ではないように思えます。

 

雇用統計の数字を受けて、12月のFOMCは、ひょっとしたら、0.75になるかもしれません。アメリカ人には悪いですが、はよ失業率悪化して、さっさと景気後退に突入して欲しいです。嫌な予感としては、金利を上げても、失業率は変わらず、景気も明確に後退せず、みたいな状況がだらだら続くような、疑心暗鬼に陥るのが嫌です。

 

大きな流れで考えると、2010~2020年くらいのアメリカの株価は、紆余曲折ありながらも、右肩上がりでした。今回の40年ぶりのインフレ局面は、それを終わらすないし、止めるだけの力を持っていると思います。上手くやれるのか、対処できたとして、相応の犠牲がどの程度のものになるのか、それとも破滅的なカタストロフィを伴うのか、分からないなりに、考え続けたいと思います。