神林長平『アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風』

とっくに読了していたのですが、書けず仕舞いでした。


もともと、作者は淡々とした無駄なものを削ぎ落とした筆致なのですが、本作は怜悧とまで言えるくらい、全編に渡って神経を行き届かせた按配となっており、作者の本作にかける並々ならぬ決意を窺い知ることが出来ます。


小説であるにも関わらず、非常に哲学的、内省的です。
自己とは、他者とは、を常に問い掛け続ける求道者のよう。