伊藤計劃『ハーモニー』(ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

昨日、仕事帰りに王将で回鍋肉セット食ったあと、ふと思い出して書店寄って検索かけたら在庫ありだったので、査収。見つからないんですけど、と店員に言ったら棚ではなく在庫補充用の引き出しから出してきた、そりゃ見つからんわ。


さておき。
著者の長編第二作、結果的には遺作になってしまった本作。
虐殺器官』より、こっちの方が好み。
なんだろう、私小説なのかな?と思ってみたり。
あくまで淡々とした理屈小説で、(著者が語る必要を認めなかった)人物描写などは必要最低限なので、そこらへんを補強して欲しいと思う人は居るかもしれない。

ボタンを押す(ほど追い詰められた)老人たちに、共感を覚える。
ナウシカの穏やかな人間に通ずるものが。意思のない人間など、人間とは言えんわなぁ。揺らぎとか遊びが必要というハナシかと。

惜しい人を亡くしました。