復活の地1

小川一水は、割と筆が早い作家さんのようです。第六大陸以来、気になる名前ではあります。ただ今作は、手放しで絶賛というわけにはいかず。つまらなくはないけれど、あんまり自分的にヒットしなかったというか。レンカ帝国やら天軍というタームひとつとってもあんまりカッコ良いとは言い難いですし。それにしても相変わらずハヤカワJAはイラストが舐めてるというかヒドイ。これじゃ売れるもんも売れないだろうと余計な心配をしてしまいます。第六大陸の表紙やら挿絵もかなり微妙だったけど、十年一日過ぎ。禁書目録ぐらい媚びろとは言わないから、無駄だと思いつつも改善要求をしていきたいと思います。
それはさておきストーリー的には阪神大震災プロジェクトXかよと言ってしまえば身も蓋もないのですが、第2章に入っていきなり延々と星代について語りだした時なんか絶対書いてて酔ってるよと思ったり。頻繁に外交電報が多用されているけど、それすらも煩いというか話をぶった切っているような気がするのです。なんか世論が絶賛モードだったんで、ちょっと辛めに書いてみました。

今後の期待としては風呂敷の畳み方のお手並み拝見といったところでしょうか。ただ単に列強が介入して一致団結とか、あの地震はどこかの誰かのオーバーテクノロジーとかそういうのは勘弁。凡百でない作品になることを期待しています。