『大沢さんに好かれたい。』桑島由一

某所の新星堂にて、購入してあったもの。余談だが、いつのまにやらSuicaで支払可となっていて、大した金額でもなかったし、手も塞がっていたので、Suicaで思わず支払ってしまったんだけど、これは便利。JRの術中に嵌ってる感はちょい癪だが、どんどん広がっていきそう。しかし、いまや民間とは言え、ほぼ独占企業がそういうことするのは公正取引法上どうなんでしょ、教えて偉い人。
さて、それはさておき、『大沢さんに好かれたい。』ですが。この人の作品を読むのは初めてですが、ABCを書いた人だったんですね。この人って、よく知りませんが2、3、エロゲーのシナリオとか書いてませんでしたっけ?
ありがちな話題をうまく料理してあって、「雛見沢村綿流し祭2」の行きがけにほぼ読了致しましたが、穿った見方をすると、ライターの脳内彼女の話ですか、という面がないわけでなく。しかし、ラノベでそれを言い出すとすべからく脳内彼女の話を延々と書き連ねてであるか、一歩ひいたところから、萌えシチュをひたすらに積み重ねているのに過ぎないとさえ言えるので、こういう斬り方は封印するとして、これは良いイラストですね、ってそうじゃなく。
私は特撮がそんなに好きではない人と言うか、正確に表現すると思い入れがあまりない人で、せいぜいが幼稚園ぐらいのときにダイナマンごっことかその程度で、カラオケとかで特撮の主題歌入れられても、一頃に比べればだいぶ聴き慣れてきたんで、それほどでもないですが、はじめの頃はふーんという感じでした。あとはせいぜい大学入ってから洗礼を受けた(今となっては基礎教養科目ぐらいの意味であったろう)愛国戦隊ぐらいのものですか。
あぁ、話がますます大沢さんと関係なくなるのが心苦しいのですが、図書委員で、交換日記で、黒髪ロング、しかも嬉し恥ずかし…っておまい夢見過ぎ!っていうツッコミは基本的にナシの方向でお願いします。しかも両手に華どころか無口少女と学校一の美少女(しかも特撮マニア)とフラグ立ちまくりです。まあ、だってこれ(ラノベ全般)、モテない男のファンタジーですから。しかし、改めて読み返すと軽いハナシですよねぇ。大沢さんに振られて、飛鳥に乗り換えるあたりとか良くも悪くも今風という印象を受けます。で、そこで最後の交換日記ですよ。自分は分かっていてもこういうのが弱くて弱くて。
しかしなんです、現実に帰れじゃないですけど、こんなの(失礼)ばっか読んでちゃいかん、と。せめてもう少しちゃんとしたのを読もうよ、と自分に言い聞かせる今日この頃なのでありました。