『となり町戦争』三崎亜記著

第17回小説すばる新人賞受賞作らしい。乾いた筆致で淡々と僕と香西さんとの「戦争」が綴られている。時折挿入される業務報告書やらは敢えて載せるまでもないだろうという気がするけど、お役所を皮肉りたいという作者の執念だろうか。ネタ自体は新しくもなく、筒井の『東海道戦争』とかが連想されるし。そこそこヒットしていたみたいだけど、そんなに騒ぐほどの作品かという気がしなくもないのでした。