創元推理文庫『ぼくのミステリな日常』(若竹七海著)

粗筋は

月刊社内報の編集長に抜擢され、若竹七海の不完全燃焼ぎみなOL生活はどこへやら。慣れぬカメラ片手に創刊準備も怠りなく。そこへ「小説を載せろ」とのお達し。プロを頼む予算とてなく社内調達ままならず、大学時代の先輩に泣きついたところ、匿名作家を紹介される。かくして掲載された十二の物語が謎を呼ぶ、贅を凝らしたデビュー作。

てな感じなのですが、各話冒頭にくだんの社内報『ルネッサンス』の目次が律儀に掲載されているのですが、これがなかなか芸が細かい。

真田建設コンサルタント社は、従業員数2,000人超(うろ覚え)とのことですが、ちょwwおまwwの世界でスーパーゼネコンとは言わないけれど(そういう会社は本体だけで従業員一万人クラス)、建設コンサルとしてはまぁ上から数えた方が・・・ぐらいの会社なんでしょうか。

ミステリ自体は悪くはなかったのですが、どうも社内報の内容の方が気になって気になって。取締役とか一族っぽいとか(建設業大手はその創業の経緯から一族経営が多い。だいたい昔は江戸時代発祥なんかだと○○組とかですし。今でもその名残は残っていますが)、表紙の建物写真(実際には写真までは掲載されておらず、真田コンサル社が手掛けた物件名のみ)とか・・・。