『電波的な彼女 〜幸福ゲーム〜』

片山憲太郎強化週間というわけで、電波最新刊です。これがなかなか見付からなくて、一度秋葉のケイブックスで無駄足をした後、大人しく途中下車して、1巻を買った本屋にまで足を伸ばしてようやくゲットなのです。まぁ集英社スーパーダッシュ文庫からしょうがないのか。にしても、米澤穂信といい、ゴシックの桜庭一樹といい(単発作品込みで)、今回の片山健太郎と言い、ミステリっぽい、あくまでミステリっぽい、もしくはサスペンスタッチな作品+キャラクター小説だなぁと自己分析。電波に至っては、ジュウくん以外は実質男出て来ないし!同姓の友人がいないのは、孤独を愛するが故にしても、ちょっと問題がある気がしないでもなく、、、というか作者に全く書く気がないからでしょうか。

それはさておき、墜花雨ですが。1巻冒頭で「前世で…」とか「忠誠を誓います…」とか電波っぷり全開でジュウくんとの距離感を詰めて迫ってくる彼女ですが。どうも素で電波と言うわけではなく、聡明な彼女なりの言い訳ちっくに見えるというか、そうなのかなぁと思うわけです。にしても、素直じゃないというか捻くれているなぁというわけで、ゲストが毎回ある意味踏み外した人たち(=作中の言葉で言えば、割りきった、悩まない人たち)なので、雨とか雪姫なんかがギリギリ踏みとどまっている感とでも言いましょうか、その綱渡りが楽しいわけです。
今のところ、まだ何も始まっていないうか、ジュウくんは雨のことを恋愛対象として見ていない、というか母親が強烈過ぎて(苦笑)そういう心境ではないようですが、3巻ラストで少し風向きが変わり始めたようですし、今後もどうなっていくのか目が放せません。