片山健太郎『紅』(集英社スーパーダッシュ文庫)

上記の『電波的な彼女 〜幸福ゲーム〜』を買った本屋で探すもなく、もう一店梯子。ないと思ったら、辛うじて見つけまして即レジへ。やれやれえらい苦労させられます(追記:使えない…と思っていた地元の本屋を覗いたら『紅』置いてありました。えてしてこんなもんです)。

…まぁこれはヤバイです。だって、もう表紙まんま、看板に偽りなしですもん。相変わらずこの人の書く世界はえらく治安が悪かったり、柔沢紅香さん(かあちゃん、ね)が出て来たりと世界観は一緒だったりするわけですが、欲を言えば別の世界にして欲しかったかなぁーと。ちょっと人外のスキル発揮してますし、折角『電波』で積み重ねてきたものを壊さずにして欲しいなぁーと思う次第であります。

で、いよいよ紫なんですが。まさか自分が7歳のおにゃのこにやられてしまうとは思いませんでした。作者も新境地開拓という感じでしょう!
名台詞も多く、
「嫌なことから逃げても、それが消えて無くなるわけではない。だから、受けて立つ」
とか夕乃さんの
ロリコンというのは、悪い人のことですよ。お姉ちゃんの言うことを聞かずに一人暮らしを始めたり、お姉ちゃんと学校で会ってもあまり話をしてくれなかったり、お姉ちゃんに電話してくれなかったり、お姉ちゃんを遊びに誘ってくれなかったり、お姉ちゃんに隠し事ばかりして寂しい思いをさせたりする、悪ーい人のことです」
に爆笑したりとか。いや、楽しませてもらいました。