2024年で最も大事な政治イベントであるアメリカ大統領選挙は、事前報道では接戦という触れ込みだったが、あっさりとトランプ前大統領の再選という結果になった。これは自分が望んだ結果ではなかったが、株式市場は混乱なく選挙を通過したことを好感、またトランプ相場の再来を期待して、一気に暴騰。三指数揃って、史上最高値を更新した。
民主党の完敗に終わったわけだが、アメリカの分断はより深まった。先だって行われた衆議院選挙における自民党の過半数割れも同様だがインフレによる生活苦による不満の鬱積が、現政権にとっては想像以上の逆風だったという当たり前の帰結であった。米国においては妊娠中絶問題がもっと争点になるかと思ったが、アメリカ国民の選択はハリスではなくトランプだった。
これからの4年間がいったいどうなるのか、想像もつかない。FRBが進めている利下げ局面で、折角落ち着きをみせているインフレが再燃するのかもしれないし、政策のかじ取りはより複雑かつ困難になった。
未来に目を向けると、また世界はトランプと折り合いをつけていく日々が始まる。良くも悪くも既存の枠組みにとらわれない行動で、世界はかき回され、新たな地殻変動や化学変化が起こるかもしれない。