衆議院解散、原油高、円安、スタグフレーション、サプライチェーンの混乱

ぼけっとしているうちに、世の中は凄いスピードで変化しているというわけです。あるいは、気がつかないうちに、少しずつ少しづつ、ゆっくりと変化し、茹でガエルの出来上がりなのかもしれません。というわけで、2021年10月14日衆議院は解散され、10月31日に投開票されることになりました。コロナになってからの初めての国政選挙ですから、どういう結果になるのかは大いに興味がありますが、投票率は低いままに終わるのならば、現状維持になるのかなぁという気がしなくもありません。しかしながら、小泉改革以来の新自由主義的な路線が修正される公算は大きく、慎重に今後の成り行きを見守る必要があるでしょう。

さて、円安です。背景には、米国の金利上昇が現実味を帯びてきた(2022年の後半くらいと予想)ことと言われておりますが、本当のところは分かりません。為替が上がるか下がるかを予想しても時間の無駄なので、結果で判断するしかないと思います。兎にも角にも、3年ぶりの1ドル114円です。このへんで止まれば良いですが、105円~110円くらいの狭いレンジに慣らされたここ数年からすると、ひょっとして、、、ということを皆が思っていて、何かのきっかけで一気にボックスが破られるようなことがあり115円、118円となっていけば、2015~2016年の頃のような、120円ももしかして。2012年の77円から2年半で48円円安に振れたという過去の事実は、頭の片隅に置いておきたいと思います。ブルームバーグとかロイターの記事をみていて、普通なら円安歓迎ムードというのが通例でしたが、今回はちらほらと悪い円安とかの表現を見掛けるのは、心の奥底では日本経済や国力そのものの先行きへの自信のなさの表れではないかと疑っております。失われた30年とはいえ、これまでに積み重ねてきた貿易黒字や対外純債権でなんとかなってきたわけでありますが、いよいよそれを取り崩すフェーズになってきたということなのかと思います。いずれにせよ、円しか持たない一般庶民にとっては、円安は歓迎できないと思います。

為替(円安)とか原油高は個々の要因で上げ下げすると思うのですが、コロナショックでサプライチェーンが混乱している今、危機を増幅しやしないかが心配です。ベトナムのロックダウンで給湯器の製造に支障が出ているとか、イギリスで運転手不足でガソリンスタンドが空っぽになったとか、ロサンゼルス港でコンテナ船が入港待ちで列をなしているとか、半導体の不足で自動車工場が減産を余儀なくされる、iPhoneも供給を絞り込まざるを得ないとか、いずれ時間が経過すれば沈静化する、時間が解決すると思ってましたが、ミスマッチが解消されるのが思ったより長引きそうだ、となったとき、大丈夫かなと思うわけです。杞憂ならそれで良し、めでたしめでたし。

日銀は、物価上昇率2%目標を掲げていますが、実際それを超えるようになったとき、金利を上げることができるのか、出口戦略があるのか、ということに尽きます。過渡な円安を止めたい、物価の上昇を抑えたいと思っても、赤字国債に依存する状態では金利を上げられないと見透かされ、円の信認が損なわれることが心配です。フリーランチはないと思っているので、結局は誰かが尻ぬぐいをすることになる。まぁ調子こいてフルローンかつペアローン、変動金利とかで億越えのタワマンとか買っているパワーカップルとかが金利上昇局面でえらい目にあうところは少しみたいですが、オリンピック終わったら不動産は暴落するおじさんの予言が少し違う形で実現する可能性はちょっとあるな、という気がしてきました。不動産投資、マンションブームを見ているとさすがに天井感を感じると言いますか、6,000~7,000万円からの新築マンションが半値投げ売りモードになったとき、颯爽と買いたいですね(願望)。

米株が幾分戻したこと、円安傾向であることetcで、過去最高を更新しておりました。めでたい。まぁ衆議院選挙の結果とか、コロナの感染状況とか、変異株とか、中国の不動産屋のデフォルトとか不安は尽きないわけですが、頑張って入金を継続して、根源の渦に到達したいと思います。ご期待ください。